子ども時代のなつかしい歌

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NHK教育テレビ、今風に言うとEテレで放送しているみんなの歌の話題で盛り上がった。子どものときテレビで見て恐怖を覚えた歌がそれぞれある。私は「メトロポリタン美術館」がダントツ。歌詞に出てくる最後のオチが怖いのも当然だが、夜の博物館で彫像が動いているのを人形劇で表現した今風にいうとPVがリアルで異常に怖かったのだ。女性の軽やかな歌声と相対する薄気味悪い映像は大人になってからも恐怖。一度現代風にリメイクされているようなのでYouTubeで探して観てみた。オリジナルより少しは気持ち悪さがこそげ落とされていたが、なおさら原版の気味悪さを感じさせる。もうひとつ「まっくら森」も脳裏に焼きついている歌だ。これも女性の細い声で静かに理論の通らない歌詞を歌い上げている。さかさまだったり朝なのに夜だったりと全ぐちゃぐちゃの歌詞なので、まっくら森に迷い込んだらもう二度と現世には戻れない感覚に陥る。私はこの歌、大人になってからとある場面で必ずと言っていいほど口ずさんでいる。それは原付バイクで林道を走り抜けているとき。延々と折れ曲がった小路を時速30キロで舐めながら、人工林の森を抜けていく。森の深部に突入するにつれて乏しくなる携帯電話の電波。狭くなる道路幅。熊注意の看板。端から見ればなにが楽しくてそんな道を走るのか分からないかもしれないし、実は自分自身も何が楽しいのか分かっていないのかもしれない。気がつけば「まっくら森」の歌は脳内再生されている。森を抜けて人里に差し掛かる頃には歌はすっかり消え失せている。この話を夫にしたら、まっくら森は知っているけれどメトロポリタン美術館は知らないと言うことだったので聞かせてあげた。一発でメロディが刷り込まれたらしく、しばらく脳内再生を繰り返していたそうだ。こんな中毒性のある歌を子どもに聞かせていたのだから、昭和とは恐ろしい時代である。国家がテレビの力を使えば国民の洗脳なんてたやすいことなのだろう。